一般社団法人広島市医師会臨床検査センター

Hiroshima City Medical Association Clinical laboratory

Q78 結核菌特異的 IFN-γ(T-SPOT)の判定不能と判定保留は、どのように解釈すればいいですか。

A78

T-SPOT とは、結核菌に感染した場合に反応し IFN-γを産生するリンパ球(T細胞)を計測する検査です。免疫応答検査のため、陽性となるには感染後8~10週の間隔が必要となります。判定は、陽性・陰性以外に判定保留と判定不能の場合がありますので以下に解釈を記載します。
<判定保留>
検査の信頼性の高い値を陽性・陰性のカットオフ値としていますが、その中間値は信頼性が低く、はっきりと陽性・陰性と判定できないため判定保留領域となります。この場合は再検査を行いますが、再び判定保留となると「他の診断方法を用いるか、臨床的・患者背景を考慮の上、医師の判断のもとで総合的に診断する」ことになります。(試薬添付文書より)
<判定不能>
検査特性から、患者側で何らかの免疫応答低下が見られる時に検査不能となりますので他の診断方法を用いるか原因を除いた後の再検査となります。

 

 

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