一般社団法人広島市医師会臨床検査センター

Hiroshima City Medical Association Clinical laboratory

臨床検査センターインフォメーション
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新規受託項目のお知らせ

謹啓  時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別なご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
このたび、下記の検査項目を新たに受託開始いたしますので、ご利用いただきたくご案内致します。
今後とも引き続きお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

敬白

 

実施日 平成26年 12月  1日(月)  ご依頼分より

■新規受託項目

●肺癌ALKタンパク(高感度IHC)の提出方法
1) 癌細胞の有無が不明な場合もありますので、検査依頼時に病理診断書(コピー)の添付をお願いいたします。なお、諸事情により添付できない場合には、依頼書に病理診断名(組織型等)の他、臨床情報等可能な範囲での記載をお願いいたします。
2) 材料は非小細胞肺癌を含む組織のホルマリン固定パラフィン包埋ブロックから作製された未染標本スライドとなります。スライドはPoly-L-Iysineまたはシラン等のコーティングしたスライドをご使用ください。
3) 組織切片は4μmの厚さに薄切し、なるべくスライド中央に貼り付け、37℃で24時間乾燥させた後、ご提出ください。
4) パラフィンブロックでご依頼の場合、未染標本スライド作製のため所要日数が遅れますので、事前にご確認ください。

 

●肺癌ALKタンパク(高感度IHC)
非小細胞肺癌患者へのALK阻害剤(アレクチニブ)投与方針決定の補助検査です。
 非小細胞肺癌患者の2~5%にALK(Anaplastic Lymphoid Kinase:ALK)融合遺伝子が発現すると報告されており、この融合遺伝子を有する細胞は恒常的にALKのキナーゼ活性が上昇し、細胞が腫瘍化していると考えられています。ALK阻害剤のひとつであるアレクチニブは、このキナーゼ活性を選択的に阻害することにより、腫瘍細胞の増殖を阻害しアポトーシスを誘発することで、抗腫瘍効果を発揮します。
本検査は、肺癌組織中のALK融合タンパクの発現有無を検出します。肺癌ALK遺伝子(FISH法)と組み合わせることによりALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者におけるアレクチニブの投与適応判断補助にご使用ください。

▼疾患との関連

●肺癌

 
▼関連する主な検査項目

●肺癌ALK遺伝子(FISH)
●EGFR遺伝子 変異解析(Cycleave法)
●EGFR遺伝子 変異解析(Scorpion-ARMS法)
●EML4-ALK キメラmRNA定性